フェリーニ「道」

michi.gif


小学生の時にNHK教育テレビの番組で初めて観た映画『道』。
監督は云わずもがな、のフェデリコ・フェリーニ。


粗暴で自分の力しか信じない大道芸人のザンパノ(アンソニー・クイン)に買われたジェルソミーナ(ジュリエッタ・マシーナ)。

ジェルソミーナは軽い知的障害があり、無邪気で感受性が強い少女。同時に他人を思いやれる美しい心の持ち主でもある。ジェルソミーナは芸を覚えザンパノに尽くそうとするが、ザンパノはジェルソミーナを一人の人間として扱おうとしない。ザンパノの元を離れるチャンスもあったのに、「私がいないと彼はひとりぼっちよ」と、ザンパノに着いて行くジェルソミーナ…。

そしてある日、ザンパノはジェルソミーナの友達でもある綱渡り芸人(リチャード・ベイスハード)を殺してしまう。その日以来ジェルソミーナは精神を病み、手に負えなくなったザンパノは眠っているジェルソミーナを捨てる。…(時が流れ)…

旅の途中、ジェルソミーナが死んだことを知るザンパノ。その時生まれて初めて心から涙を流す。自分がひとりぼっちになったと気付く。


まるで「大人の道徳」のようなストーリーです。見所はいっぱいで、中でもジュリエッタ・マシーナのコロコロと変わる顔の表情や生き生きとした演技は一見の価値ありです。彼女の為に作った映画だと言うフェリーニは、この映画の中に「この世に役に立たないものはない」というメッセージを込めているんじゃないかな。
人の愛を知らずに生きて来たザンパノは、ジェルソミーナの死という犠牲の上に、やっと人の愛を知ることができました。ザンパノも可愛そうな人ではありましたが、私は何度観てもザンパノには感情移入は出来ません…。

この映画のキーワードに、ニーノ・ロータの哀愁に満ちた美しい曲があります。重要シーンには必ず流れる有名な“ジェルソミーナのテーマ”
この曲がこの映画の完成にも、ラストシーンにも、不可欠な役割を果たしています。

アカデミー外国語映画賞、ヴェネチア国際映画祭サン・マルコ銀獅子賞受賞など。
   
【1954年】

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Comment

millicent

映画とは関係ない話ですが。

大友良英のお仲間である、えとうなおこさんの
ジュリエッタ・マシーンというユニットがあって、
ああ、この映画から名前付けたんだ、と今気が付きました。
  • URL
  • 2006/03/04 15:24

Yorkie('・c_・`)

パイクマンさん、ナイスピックアップ。
わたしも昔NHKで見ました。
切なくもいい映画ですよねぇ。
そばに居る時にその人の大切さに気づけないって悲ちー。
  • URL
  • 2006/03/04 15:28

パイクマン

> millicentさん
えとうなおこさんって、フュー(phew)なんかとやっている人でしたっけ。
「ジュリエッタ・マシーン」って、絶対ジュリエッタ・マシーナから取って付けたんだと思う。きっとファンなんですね!
その「ジュリエッタ・マシーン」って音の方、気になりますね。探してみます。

ちなみに、一年前くらいに「ニャーニャ・マシーン」というユニットを作ろうとしたら、名前が恥ずかしいからと嫌がられて、幻のユニットになってしまいました。
「ジュリエッタ・マシーン」というネーミングに
激しく嫉妬!!!(笑

> Yorkieさん
スゴイ!観ていたのですか~?!
日曜日の午后2時くらいからやってた番組でしたよね。
あの番組で忘れられない映画がもっとあります。
「かくも長き不在」とか…名画ばっかりです。

『道』はハンカチなしには観られない映画ですよね~。
しかし、私はラストシーンでは泣けないんです。
ザンパノは嫌いだな~。(映画の中の話だってば…^_^;
ジェルソミーナは、ザンパノを男として好きだったとしたら
天使みたいな女の子だと思いますね~。
現代社会ではあり得ないっぽい。。
  • URL
  • 2006/03/04 15:29

june

小学生の時にNHK教育テレビの番組で初めて観た映画『道』

きゃー、わたしもです!
どこにも出かけなかった、友達とも遊ばなかった日曜の夕方、そんな日に観たような気がします。

子供心になんてさみしい映画なんだと。
ジュリエッタ・マシーナは永遠の憧れです。
そしてフェリーニにニーノ・ロータは切っても切れませんね。
素晴らしいです。
  • URL
  • 2006/03/04 15:29

パイクマン

まぁ!juneさんも‥‥。

日曜日に「明日、学校だなぁ」なんて思いながら残り少ないお休みの自由な時間を有意義に使っていたんだと、今になって思います。
だってフェリーニを昼間の時間に子供が観られるなんて、ビデオも無かった(かな?)時代になかなか無いことですよね!
ジュリエッタ・マシーナは私も演技者としては一番好きかもしれません。

ニーノ・ロータとフェリーニはペアですね。
「道」はシュールな作品ではなくて万人にとって分かり易いし、人間性の根源について掘り下げていて、深いですよね~。
  • URL
  • 2006/03/04 15:30

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