映画『マドモアゼル』

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原題 :Summer Fires
監督 : トニー・リチャードソン
脚本 : ジャン・ジュネ
製作年 : 1966
主演 : ジャンヌ・モロー

『トラウマ映画館』(思春期にテレビで繰り返し観て、「楽しくなかった。スカッともしなかった。それどころか、観ている間、グサグサと胸を刺され、観終わった後も痛みが残った」このような名画(?)を紹介した映画評論集)の表紙を飾っている映画のようです。

はい。トラウマになるかもしれません。


ストーリーは
小さな村に赴任して来た女性教師が自己の欲求不満解消の為なのか(?)
鳥の卵を握りつぶすは、村に水を流すは放火するは…の悪事ざんまい。
勿論秘密です。そして彼女、出稼ぎのイケメンイタリア人男性に目をつけています。
そのイタリア人男性には中学生くらいの男の子がいて…

と、簡単過ぎますがざっとこんな感じです。

文学界の異端児ジャン・ジュネの脚本。モノクロの世界で音楽は一切なし。
男性であるジャン・ジュネが、精神的、肉体的に
満たされない女性の心理がわかるとは、畏れ入ります。
怖い女性を描く映画など、サスペンスやホラーなどではたくさんあっても
同じ女性として女性をここまで怖いと思った映画は今迄ありません。
観る側にもトラウマとして残りそうですが、
ま、自分はここまで生きてきたので大丈夫です(汗)

心配なのは映画の中の男の子ですわ!
こんな、いたいけな子にトラウマを植え付けてしまいました。
この男の子の行く末を心配してしまいます。
男の子のその後を続編として描いても面白いかもしれません。

しかし、ジャンヌ・モローは陰のあるというか、毒のあるというのか
一風変わっている人間を演じるのが板についていますね。
美人なのにあの見事に口角が下がったヘの字の口元!
…これが満たされない女性を演ずるのに
功を奏していたように思えました。

さて、
人が人に愛されるのって大切ですね。
そのためにはまず自分から愛しましょう。


予告編っぽくない予告篇。




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The Luyas / Animator

  • 2012/10/27 19:48
  • Category: L
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女性ヴォーカリスト、Jessie Lauren Stein率いるカナダはモントリオールのインディロックバンド、 The Luyas の2ndアルバム。Dead Oceansより。


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今作もいいですね!
ドラム、シンセ、ホルン、パーカッション、ギターと
楽器構成は前作と大きく違いはなく
「Arcade Fire」 のSarahがストリングスのアレンジで参加しています。

綺麗なメロディーにキュートな声のJessie Lauren Stein。
アップテンポや変則ビートの曲は減り、いい意味での緩さが出て
ストリングスや管楽器のオーガニックさを残しながら
シンセでスペーシーさを演出した銀河系サイケポップのような曲が多いです。
アーティスティックで不思議な世界を作り出しました!
時々ホルンの音色が出てくるのもいいです。

myspace.com/theluyas
iTunesで試聴する

♪Fifty Fifty


♪Montuno


♪Face アコースティックヴァージョン



Too Beautiful To Work
http://pikeman.blog5.fc2.com/blog-entry-1007.html



Maria Monti / Il Bestiario

  • 2012/10/25 18:56
  • Category: M
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イタリアのキャバレー歌手で女優のMaria Montiの74年の作品の再発盤。アヴァンギャルドな側面と牧歌的な側面とキャバレー風の楽曲も織り交ぜてあるイタリアン・フリーフォーク〜アヴァンポップの逸品。

これはジャケ買いでしたが大当たり。
「Musica Elettronica Viva」のAlvin Curran(編曲&シンセサイザー)や、Steve Lacy(ソプラノサックス)など先鋭的な音楽を切り開いて来た偉人達がバックアップを務めている。とのこと。

さすが女優さんということもあって
イタリアのトラディッシュナルなポップスからアーヴァンなポップスやフォークも演出豊か。
フランスのブリジット・フォンティーヌを彷彿とさせるエキセントリックなところもあるんですよ。

Maria Monti のテレビでライブの模様(アルバム収録曲ではありません)


アコースティックギター、サックス、クラリネット、シンセなど、
各楽器がさりげな〜く主張する様はアヴァンギャルドなのに音空間が計算されて、
とてもソフィストケートされています。
ま、電子音とか効果音とか生楽器がやりすぎずにサイケデリックな浮遊感を醸し出しているので
普通のポップスに比べるともちろん「異質」ですが、妙に落ち着きます。

この女優さんの音源は他にもありますけど、ポップスアルバムが多いので
今回書いたアルバムが特別に前衛的なのかもしれません。
イタリアの音楽ってあまり日本に紹介されないので
こちらから探しに行きます!(ネット旅行)


♪La pecora crede di essere un cavallo


♪Aria, Terra, Acqua e Fuoco




Tops / Tender Opposites

  • 2012/10/22 23:30
  • Category: T
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カナダはモントリオールの4人組、Topsのデビューアルバム。
Grimesなど、ひとクセあるポップアーティストを輩出している
Arbutus Recordsより。P-Vainより日本盤も出ています。


ん〜
古くて新しいとはこういうこと?

素直で哀愁のあるメロディーは、ノスタルジックで耳馴染みが良くメロディック。
強いて言えば80'sのニューウェーブ期のバンドだと言えば信じてしまうような
軽いシンセポップ曲もありますが、
スカスカの曲は70'sのフォーキーロックバンドの雰囲気もあったりして
時代が混在していて面白いなぁと思いました。
シンプルなリズムに、ほわんとした音色と単音使いで妙な古臭さを演出しているシンセ、
歌に絡む様なエレキギターが特徴。
滑舌がよくて声が綺麗に浮き立つ女性ヴォーカル、ジェーン・ペニーは
チャーミングな声ながら意外にもパワフルな歌まで唄えてカッコいいです。

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M-1の♪Eveningは、Blond Redheadが歌謡曲になったような曲かなぁ。
M-2の♪Diamond Lookは70'sのガールズロックっぽい。
シンセ、ギターともアレンジが古くてレトロ。
M-3の♪VII Babiesはエキゾチックでビートが変則的で、
このバンドの個性が出た曲だと思いますね、素晴らしい。
M-7の♪Rings of Saturn は、この曲で一躍脚光を浴びたらしいですが
ボーカルラインに沿うユニゾンとアルペジオを交えたギターのアレンジセンスに新鮮!

鬱屈さと甘酸っぱさのバランスが良くて
絶妙な空気をまとっているポップバンドなのです。

http://tops.bandcamp.com/で試聴


♪Rings of Saturn


♪Evening


♪VII Babies







20年寝かせたバッグ&マーク・ジェイコブスの巻きもの

  • 2012/10/21 08:15
  • Category: もの
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写真のバッグは、
パイクマン20代のマイバブル時代に購入したクリスチャン・ラクロワの布のバック。
買って一度きりで使わなくなったのは…薄くてあまり物が入らないから(^^;)

でも今年は使おうと思う!
バッグの底に少し大きめの下敷き(ダンボールを切ったもの)を入れて細工したんですわ。


それから
ファッション雑誌を見ていて気になったのが今シーズンの
マーク・ジェイコブス!
ショーは紙のお城からモデルが出て来るファンタジックな世界で素敵です。
全般的に今年の冬の流行はニット、パターンプリント、装飾が施された小物、ゴシック風と、
久し振りに見ているだけで楽しくなるファッション界です。

Marc Jacobs | Fall Winter 2012/2013 Full Fashion Show


使用曲は、ミュージカル映画『オリバー』の♪Who Will Buy

帽子がキノコのお化けみたいで目を惹くけれど
それよりも毛糸のストールが可愛いなと思って
各ファッション雑誌にこのストールがこぞって出てて欲しくなりました。
首じゃなくて「肩から包む」のがいいですね。

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しかし、値段が… 驚くなかれ

199,500yen

は? これが?!!!
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これじゃ、鍵編みで長編みの松編みすれば中学生でも上手に編めるレベルのシロモノ。
毛糸もポリエステル混のウールらしいし。なんだかな〜
5,000yen以内で同じ様なもの作れるっしょ?


ということで、前回書いた「ユザワヤさん」に毛糸を下見に行って来たわけです。
ええ、5000yenもあれば充分作れるようです。




そういえば…
今日ちょうどおにぎり作ってたら、マーク・ジェイコブスのストールっぽくなってた。

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そしてニットといえば!!
何年か前、おばさまたちの心をときめかせたニットの貴公子
広瀬光治さま!

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お元気そうで(= ̄∇ ̄=)


興奮する店

  • 2012/10/19 13:36
  • Category:
以前ブログの記事に、
自分がときめくもの(っつうか、興奮するもの)として一番に挙げたのが

色とりどりの化粧パレット

http://pikeman.blog5.fc2.com/blog-entry-955.html

それから第2位は
いろんなジャンルを置いているCDショップ!


を挙げたんですが、こちらも興奮しますね

ユザワヤ
という生地やさんです。

生地がメインで、手作りに関係する材料ならなんでも揃います。
店に入るとめまいがして(☆o☆)
次に、意味もなくキャハハハ!と笑い出してしまうお店。
多分脳神経がおかしくなるんだと思う(^o^;)
特に、久し振りに行くと興奮するんですね〜

ユザワヤじゃなくても規模の大きな生地屋さんならどこでも
ときめきます

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色とりどりのいろんな種類のものが一気に集まっていれば好きなんだろうな。
24色の色鉛筆とかにも萌えますもん。

いや、ほんとはユザワヤへ毛糸を買いに来たわけだけど
毛糸コーナーは、おばあちゃんに近いおばちゃんたちの客が多くて
写真も撮りずらかったので…

意外にすごいんだよね、
手芸店のおばちゃんパワーって。。



   毛糸の話は次回に続く。。

Taken By Trees / Other Worlds

  • 2012/10/16 23:15
  • Category: T
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元「The Concretes(コンクリーツ)」のボーカルで、大ヒットした口笛ソング、「Peter Bjorn and John」の“Young Folk”でゲストボーカルとして参加、現在はソロユニット「Taken By Trees」で活動中のスウェーデンの女性シンガー、Victoria Bergsmanの3作目。

実は私、Victoria Bergsman嬢の舌足らずで憂いのある歌声が昔から好きでして、
ギターポップバンド「The Concretes」で彼女がVoだった時代のアルバムは
未だに愛聴盤です。
バンド脱退後もTaken By Treesはちらほらと聴いていたんですが、
今回、こんなオリジナリティー溢れるいいアルバムを作るとは
思いもよらなかったです。


大好きなThe Concretesのアルバム。
もう7年前になるのね。
theconcretes34.gif

http://pikeman.blog5.fc2.com/blog-entry-20.html


今作はハワイアンとダブにインスパイアされたそうです。
スティールギターやスティールパンを始め、
素朴な打楽器や緩いエレクトロビートやシンセが絡み合うほのぼのトロピカルサウンド。
スウェーディッシュお得意の美メロと洒落の効いたアレンジの
こんなに可愛らしい不思議なダブで波の音を聴きながらお昼寝したいです。
あいにく日本はもう秋ですが…


takenbytrees2.gif


   『わたしの耳は貝の殻
      海の響を懐かしむ』

子供の頃、ジャン・コクトーのこの詩を読んで驚きました。
こんな2行が詩なの?と。
短かいしインパクトがあるのでもう何十年も覚えている詩です。
ジャケット写真とアルバムを聴いて真っ先にこの詩が頭に浮かびました。
貝を耳にあてると本当にザーって音がするんですよね♪
ザーッもいいけど、音楽が聴こえてきたらもっと素敵だな。

iTunesで試聴

♪Dreams (Official Video)


♪Only You



数年前ヒットしたPeter Bjorn and John の ♪young folks (live)
でのVictoria Bergsman







The Hellers / Singers Talkers Players Swingers & Doers

  • 2012/10/15 08:34
  • Category: H
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ジングル作曲家のHugh Hellerとムーグ博士の助手だったDick Hamiltonが組んだモンドの傑作(68年)

heller22.gifとってもいいねぇ。
ジングルと聞くと、コラージュみたいに短くてヘンテコな音源みたいなのの寄せ集めかと思ってたらこのアルバムはそうでもない。(そういうのも好きだけどね。)それどころか普通に歌入り楽曲としてもいい曲があるんですわ!
ナレーションや効果入りで、ストリングスも施されたジャンルごった煮の電子サイケデリックポップスですね。
懐かしの“渋谷系”ミュージシャンの方が目をつけてっていたらしいですがよーくわかります。小西康陽氏とか好きそう。

M-1♪It's 74 In San Franciscoの混成コーラスが美しいソフトロックのお手本みたいな曲から、M-5の♪The piano LessonやM-7の♪The Mist Of Timeのようにラウンジーなボッサも。
それから、M-3の♪The Elevatorはジングル本領発揮の曲かな。ジングル音楽って…例えば吉本新喜劇とか松竹新喜劇なんかで場面が変わる時に流れる短い曲とか、懐かしいけど、ドリフの「8時だよ全員融合!」で大道具さんが大忙しでステージ替えをしている時に流れていたような曲とか、CM曲などの商業用音楽のことなんだろうな。

M-2の♪And Now The News M-8の♪High Fly Ball M-11の♪The Mechanicは怪しいスペーシーなムーグが炸裂する傑作だわ。

どの曲も芝居が入っていたりとどっかちょこっと変なんだけど、
職人クオリティーの高さがハンパない。
なんというか、一気に呑み干すように聴けるアルバムです。

iTunesで試聴

♪High Fly Ball


♪THE MECHANIC


♪Life Story






ヤマザキの中華まんのおまけ

コレな〜んだ?

yamazaki1.jpg

UFOか!?




答えは




 yamazaki2


☆中華まん専用蒸し器☆(レンジ用) でした。

うほほ〜い(⌒〜⌒)♪
ラップで温めるよりもふわふわで美味いよ!


今年はヤマザキの4個入り中華まんに、こんなおまけがついてるのでした。

雑誌だけではなく
菓子業界も本格的に付録付き商品になる時代なのかしら?
こういう実用的なのはとっても嬉しいな。


nikuman1.gif

http://www.yamazakipan.co.jp/brand/03_01.html


Sam Chalpin / My Father The Pop Singer

ここんとこ、ブログ飛ばしてたので (  ̄m ̄) エ?
少し休憩します。一週間ぐらいかと。

以前は更新が空く予定だと
事前にちゃんとお知らせしていたんですけども
今ではすっかりやさぐれてしまいました。

myfatherthepopsinger.gif
calpin.gif

久し振りに音痴な人!
1966年、アメリカの音痴の親爺さんがレコード出しちゃってました。
その名は Sam Chalpin (サム・シャービン氏)

音痴レコードというと過去にTHE TALENT SHOWというある町のコンテストを収録したアルバムと、実はとても有名な方だったご夫人、Mrs.MILLERの「WILD,COOL & SWINGIN'」を書きましたが、この親爺さんはどういう人かというと、PPX Productionsというレーベル会社をやっていた人のお父さんとの事のようです。

アルバム収録曲はロックやポップスのヒットソングカヴァーの数々。天然音痴とリズムに乗り切れていないためなのか歌メロが狂っているのと曲への「迷い」を感じます。初めて聞く歌に合わせて歌うとこんな感じになるというか…でもまっ、何度も練習してこれなんだろうなぁ。声もコミカルだしなぁ。そして、どうしても突っ込まざるを得ないファッション!あの頭はズラだろうしツンツルテンのセンタープレスのスラックスで太いベルトでシャツイン!これはいいの?

現在、レコードしか存在していない(しかもプレミア付いててお値段高い)ので私は持ってません。よって、休み前の置き土産?に、YouTubeから数曲ここに載せておきます。


♪I Want To Hold Your Hand


♪Satisfaction


♪Michelle


♪Batman



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