DAVID BOWIE「SCARY MONSTERS」

  • 2005/07/31 01:43
  • Category: D


前回に引き続き、デヴィッド・ボウイの80年に出されたアルバム。

時代の流行といえば、パンク・N.W。そんな時代にもろともせず、70年代のロックスターの地位を確立したボウイが、ベルリン三部作と言われた『LOW』『HEROES』『LODGER』でのブライアン・イーノとの仕事を経て、新たな展開を見せた傑作アルバム。ポップだけどアグレッシブ。

ピート・タウンゼント(ex.ザ・フー)が参加。そして、久し振りに伸び伸びとしたギター・プレイを披露しているロバート・フィリップ(ex.キング・クリムゾン)が大活躍。後に、ロバート・フィリップの鋭角的で歪んだギターが際立つM-5の“Fashion”はシングルカットされています。

このアルバム製作前に日本を旅したという影響が見られる、M-1,M-10の“It's No Game”は、女性の日本語ナレーションが入っている奇妙な曲で、「シルエットや影が~革命を見ている~もぅ~天国への自由な階段はない~」と言ってます。

M-8“Kingdom Come”はトム・ヴァーライン(ex.テレヴィジョン)のカヴァー。

アルバム先行シングルでもあるM-4の“Ashes To Ashes”は、キーボードの印象的なリフと、そこに入るギター、美しく儚いメロディーとファルセット気味のボウイの歌が素晴らしい名曲。そして、この曲の歌詞で前回書いた“Space Oddity”のトム少佐についての衝撃の(?)真実が明かされました。

英雄トム少佐は実は麻薬中毒だったーーこれだけなんですけどね


かいつまむとこんな歌詞です。


覚えていますか あの男を
初期の歌に出て来た男です

灰は灰に 憂鬱は素晴らしさに
ぼくたちはトム少佐が麻薬中毒だと知っています
天の高見までハイになったのですが
今は最悪の時なのです


あら、そうだったんですか。。

「夢や幻想を追い続けるのもいいですが、現実も見なさい」と言い残して、この後ディスコサウンドをかなり意識した83年のアルバム『レッツ・ダンス』で大セールスを上げるわけです。あなたはやっぱりスゴイわよ!…愛を込めて。

【1980/EMI】


Ashes to Ashes
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DAVID BOWIE「SPACE ODDITY」

  • 2005/07/30 13:52
  • Category: D
宇宙に関係するアルバムを書こうとしたら、やっぱりデヴィッド・ボウイしか浮かばなかった~!



デヴィッド・ボウイのセカンド・アルバム。

時代が時代だけに、フォークやブルースにルーツが見えるロックアルバム。
そんな中でも12弦ギターやストリングス、メロトロン、フルート、ハープシコードなどで織りなされる、ボウイ特有の耽美的な面もチラホラ。
このアルバムの前に出された先行シングル曲、M-1“スペース・オディティ”は、幸運な事に、アポロ宇宙船の月面着陸と時を同じくしたので、ひっきりなしにテレビやラジオでこの曲が掛かったそうです。

そのスペース・オディティの歌詞といえば、宇宙飛行士のトム少佐と、地上管制塔との会話という手法で、複雑なストーリーを展開している曲。

歌詞は

地球管制塔より トム少佐へ
プロティン・ピルを服用し ヘルメットを着用せよ
秒読み開始 エンジン始動 君の愛が君とともにあることを祈る

10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 発射


・・・・・・・・・・・・・中略



地球管制塔より トム少佐へ
君をとりまくのは死の空間だ どこか調子が狂っているんだ
聴こえるか トム少佐…

「 僕は今 ブリキ管の回りを漂っている

月の遥か彼方だ 惑星 地球は青い

僕にできることは 何もない 」


トラブルがあって宇宙に投げ出されたトム少佐?!
精神を崩壊し、粉々になってしまったトム少佐?!

むごすぎてやりきれない。そして、美しく青い地球を目の当たりにした時に、人間は、自分がちっぽけであると感じる。という意味も含まれているのでは?
…なんちって

アポロ宇宙船のニュースのBGMで、こんな歌詞の曲が掛かっていたなんて。。

ちなみにこの間のデスカヴァリー号打ち上げの際、ある局のニュースでは、同じくボウイの“Life On Mars”(火星の生活)という曲が掛かっていたそうなんですが、この曲の歌詞は、火星にも宇宙にも全く関係が無いんですよねっ。。

【1969/ PHILIPS (EMI) 】


Space Oddity

PRAM「DARK ISLAND」

  • 2005/07/29 19:45
  • Category: P

UKの元祖?音響ポップバンド、プラムのフルアルバム6枚目。

活動歴がかなり長いバンドですが、このアルバムが個人的にプラムの最高傑作と確信!時々引っ張り出して聴きます。

女性ヴォーカルのロージーさんの、抑揚がなくてあまり上手でない割にはハートウォーミングな歌声と、スッカスカのドラムと、効果的に使われるギター、得体の知れない古そうなオルガンや、クラリネット、ジャズッぽいホーン、ストリングスなどで演奏される怪しいB級映画のサントラみたいなチープでキッチュなサウンド。
インストと歌入りが半々くらい。
パッと思いつくのは『不思議な国のアリス』!
でも、あくまでも大人が迷い込んだかのような摩訶不思議な夜の世界。
ユーモラスで奇妙な夜行性ポップス(?)

印象的な歌のメロディやフレーズは、スラップ・ハッピーがヘンリー・カウと組んだときのアルバム(以前の記事)の楽曲にどことく似ているので、このアルバムを聴くとスラップ・ハッピーも必ず聴き出してしまいます。

普通のポップスでは物足りない方へ!是非に!!

【2003/DOMINO】


Track ofthe Cat 
Penny Arcade
The Archivist

:::購入先::: AMAZON

FOUR ROOMS



クエンティン・タランティーノ監督
が息の合った3人の監督仲間と作った4話のオムニバス映画
『フォー・ルームス』のサントラ盤。

ホテルに集まった奇妙なお客さんと、新米ベルボーイが巻き起こすハチャメチャなブラック・コメディー。出演がブルース・ウィルス、マドンナ、アントニオ・バンデラスなどで、豪華でした。

音楽は90年代に流行った「ラウンジミュージック」を代表するグループ、コンバスティブル・エジソン。紅一点のリリー・バンケットを中心としたアメリカの5人組で、サブ・ポップからデビューしていました。

「ラウンジミュージック」って、ちょっと広めの空間で掛かっているのにちょうどいいポップミュージックでしょうか。大人の雰囲気のあるカクテル・ラウンジにピッタリで、あんまりうるさくないムーディーな音楽。

90年代に流行った「ラウンジミュージック」は、それに現代的な要素が加わって、クラブ・ミュージックとして生まれ変わりましたっけ。生音だったり、打ち込みにシンセやオルガンだったりと様々です。

シングルカットされたM-1“ヴァーティ・ゴーゴー“はコミカルでお茶目で、やけに耳に残る曲。今でもメディアで良く掛かっています。
M-4“お客様は魔女”は「奥様は魔女」のテーマ曲。

映画館で観る時には、大抵彼氏(フフッ)か、女友達と観ていますが、
この映画は、誰と観たのか覚えていないです。
一緒に観た方、名乗りを挙げてくださーい

【1995/ELEKTRA】


Verti GoGo

メンテナンスのお知らせ

いつも遊びに来て下さってありがとうございます。
以下の日程でハードウェア増強に伴うメンテナンスを実施するそうです。

日 時 : 2005年7月28日(木) 午前 3時00分 ~ 午前 7時00分

影 響 : 上記時間帯において一時的に表示乱れが発生し、
その間ヤプログ!全ページにおいて、全ての操作が出来なくなる可能性があります。

★閲覧は出来そうなのですが、一応お知らせしておきます。m(_ _)m

低気圧女

  • 2005/07/26 18:23
  • Category: あほ


台風ですね。。



そして

私は低気圧女です。





低血圧女というのは耳にしたことがあると思いますけど

あと、「高気圧ガール」(by山下達郎)とかも、、



どういうことかと言うと、

低気圧が近づいてくると頭痛がしてくるのです。

信じるも信じないも自由ですが…



毎年、6月7月(梅雨の時期)は、特に気分がどんよりとするので、

自分は随分と天候に左右されやすいと思っていたんです。

なもので、聴く音楽も

わざとではないのに、暗ーいのや、しんみりしたものを選んだりしていたのですが



今年は例年になく気分が沈む上に、ひどい頭痛に悩まされていて

昨日何気なく『梅雨、頭痛』と検索してみたところ、



どうやら低気圧がくると頭痛に悩まされる方達がいらっしゃるらしいのですよ。



気象予報士の森田さんのHPのQ&Aにもありました。



原因もわからず、極めつけの治療法もなく、

鎮痛薬をうまく使って日々耐えるしかないんですね。



天候に左右される人間の身体は非常に不思議。

その中でも結構敏感な方で、私はなんだか動物っぽいですね。。

おかげで台風がやってくるのが予知できたのが嬉しいですが(?)

この調子で地震予知なんかもできる体質にならないかなぁって

思うんですけど。。

国の秘密機関にかくまわれたりして

能力開発の実験台にされたらどうしよう



ブルブル(震え)



一週間以上更新がなかったらそのせいだと思って下さいね。



なもんで、少し頭を使う?CDレビューはお休みしました。



早く過ぎ去れ!低気圧!!



ついでに低血圧なので、

低血圧で低気圧なややこしい女なんですけどね





by パイクマン

XIU XIU「LA FORET」

  • 2005/07/24 23:25
  • Category: X


ジェイミー・スチュアートのソロ・プロジェクト、シュウ・シュウの4作目。

ちょうど昨年の今頃、前作の「Fabulous Muscles」にハマり、すっかりやられてしまっていましたが、折しもまた同じ季節にさらに完成度を増した作品を聴けるとは…

エレクトロと美しいアコースティックギターと歌が基本にあって、時に爆発してノイジーに鳴り響き、ニューウェーブ(ノイズ/インダストリアルも含む)に影響されたのではないかと思うビートや、エレクトロニカ風のアレンジメントと共に、ブッ壊れた強力な個性が襲いかかってきます。

前作に比べれば、生楽器類とシンセ、ハーモニウム、パーカーッション、プログラミングのねじれて混沌とした世界は、よりダーク且つ耽美的にまとまっていて、歌も聴きやすいのではないかと思います。昔の4ADレーベルを彷彿とさせる幻想的な楽曲もあります。

といっても、鬼才ぶりは相変わらずで、覚悟して聴くべきアーティストという点には変わりありません。囁いていたと思うと叫び出したり、次にどんな音が飛び出してくるのか予想のつかない展開にドキドキしてしまいます。

しかし、ジェイミーの屈折した面と、自虐的ナルシシズムを感じ取ってしまうと、
ちょっぴり痛いかも。。

【2005/5RC】


XIU XIU

Bog People
Muppet Fact


ヨーロッパではドイツの人気エレクトロニカ・レーベル、トムラブよりアルバム
『A Promist』がライセンス・リリースされたりしていました。
しかし、このジャケットでは買う気になれず!

デデュー

世界水泳のシンクロ選手、女王ビルジニー・デデュー。ソロで金メダルを取りました。

昨日のフリー演技で選んだ曲はかつてあのマリリン・モンローが歌い、ビョークも歌っている
「It's Oh So Quiet」

使用したのはビョークのシングル曲。選曲のセンスも素晴らしく、演技も恋する女性をテーマにしたもの。可愛くて、コケティッシュで、惹き込まれました。

演技で芸術点が10点満点。
しかし、今大会で引退するとか。

■ Virginie Dedieu(ビルジニー・デデュー)
誕生日:2月25日/出身地:南仏プロヴァンス生まれ/身長:164cm/
6歳でシンクロを始め、13歳で仏ジュニア代表に。2000年シドニーオリンピックでデュエットで銅メダル。2001年世界選手権のソロで銀メダル。2002年FINAワールドカップでソロ世界チャンピオンに。2003年世界水泳シンクロソロ金メダル獲得。




It's Oh So Quiet  MAXI SINGLE|Bjork

【1995/ONE LITTLE INDIAN】


Yorkieさんから教えて頂いた情報
こちらでビョークのPVが観れますよ

BLINDFOLD

  • 2005/07/22 22:06
  • Category: B


アイスランドのエレクトロニカ/エクスペリメンタル・ポップバンドのAmpopのBiggiによるソロユニット、ブラインドフォールドのファーストアルバム。

幻想的なエレクトロニカといった印象。
浮世離れしているというか、
現実ではない世界に入り込んだ様な錯覚に落ち入ります。

歌は囁き声に似て音と一体化。メロディはメランコリック。
そーっと、そーっと、憂いを帯びたギターが入り、儚げなエレクトロニクスは後ろで響き、静ひつで、夢や幻を見ているかのよう。だけど、クールな感じを受けます。
アイスランドはこういう音の世界観が多いですね。
これはやはり気候のせいの気がします。
とても寒く、昼間でも薄暗いイメージがあります。
そして、海…。

そういえば、日本の東北や北海道もそうだけれど、寒い地方の人々はあまり口を大きく開けてしゃべりませんね…。
しかし、実際は…東北にいる田舎の母が東京に出てくると、電車の中での話し声が大きくて恥ずかしいくらいです。
これは田舎の家と家とが離れていることに関係がある様な気がします。
一応東京暮らし経験者の父は、あまりに恥ずかしいものだから、知らない人の振りをして、気が付くと随分離れたところまで移動しています。

あっ。話がズレている。。

インスト曲が多い全12曲。
思い浮かぶのは「Mum」「Sigur Ros」「Piano Magic」。

【2005/RESONANT】


Resonant Lebel

Sleepless Night

SODOM「TV MURDER」

  • 2005/07/22 21:47
  • Category: S


主に80年代に脚光を浴びた日本のインディーズ・レーベル、『トランス』の看板アーティストのひとつ、ソドムのファーストフルアルバム。

この間ピアノコンクールの下見に行ったら時間が空いてしまったので、街のあちこちで見掛けるような古本や中古CDを置いているチェーン店で時間を潰していたのですが、そこの洋楽の『S』のコーナーにこのソドムがありました。

「ソドムは邦楽だよ」と思いながら買ってしまった私は、コンクールの最中、高尚なクラシック(ちょっとだけ皮肉を込めて)を聴きながら、バックの中にはこの「ソドム」を忍ばせていた事を思い出すと、訳もなく「してやったり!」と思うのですが、これはどういう気持ちからなんでしょう。

     ………………………………………………………………

ソドムは、女子人気が高かったVoのザジが率いていたバンドで、メタルパーカッションを使った変則リズムと金属的で奔放なギターに、エフェクトを掛けた腹の底から絞り出すようなヴォーカルで意味不明な言葉を吐き出していて、和製「ノイバウンテン」や和製「バースディー・パーティー」などと呼ばれていました。

メロディと言ったものもなくて、ヘヴィで暗く混沌とした世界観を、そのまま音で表わしているサウンドとしか言いようがありません。

初期のハード・コアから、このアルバムの様なインダストリアルなサウンド、そして、ハウスへと音の変遷があるバンドです。

【1983(1993) / TRANS(SSE)】

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プロフィール

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  • Author:パイクマン
  • 偏った洋楽のレビューや日記★東京都在住の地方出身者★大雑把なO型・水瓶座★天然を通り越して大ボケ★特技はピアノくらい

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